フリーの作成ソフトで相続関係説明図を自分で作る方法

query_builder 2019/08/28
相続
setsumeizu

自分で相続登記をしたいけど、相続関係説明図というものを作る方法で困っている。 テンプレートは色々あるけど自分に合ったものを探すのが大変!ソフトで簡単に作れないかな?

そんなお悩みはないでしょうか。この記事を読むことで無料ソフトを使って自分で簡単に相続関係説明図を作ることができるようになります。

司法書士が実際にソフトを使いながら、操作方法を実演してきます。


本当に相続関係説明図が必要?

作らなくて済むのならそれが一番楽です。相続関係説明図は「亡くなった人の名義になっている不動産を、相続人の名義に変えるとき」に必要となる書類です。


相続関係説明図を付けると、申請で提出した戸籍謄本等を返してもらえるので他の相続手続きにも使い回すことができるというメリットがあるんです。

なので、もう他の手続きに使わないから戸籍謄本等はあげちゃって構わない!ということであれば相続関係説明図は作らなくてもオッケーです。


相続関係説明図を作る4つの方法

相続関係説明図を作ろうとすると、ざっくり4つの方法があります。



  1. 司法書士に依頼する
  2. 手書きで作る
  3. Wordなどのソフトで作る(テンプレートの利用)
  4. 専用の作成ソフトで作る
メリットとデメリットを簡単にまとめておきますね。



 メリットデメリット
1.司法書士に依頼する丸投げできるので楽。費用がかかる。
2.手書きで作る準備するものが少ない。書き方をよく調べる必要がある。書き損じの危険。
3.Wordなどのソフトで作る(テンプレート利用)自分のケースに書き換えれば作れる。合ったテンプレートを探すのが大変。Wordなどの有料ソフトがないとできない。
4.専用の作成ソフトで作る情報を入力すれば自動的に形式を整えてくれる。高機能なソフトは有料。パソコンが必要。
今回は4の専用作成ソフトで作る方法を解説します。相続関係説明図を作るのに必要十分な機能を備える試用版ソフトを使うので無料で作ることができます。



フリーの相続関係説明図作成ソフト「そうぞく工房」試用版

無料で相続関係説明図が作れるソフトとしてオススメするのが日進測量株式会社が作成している「そうぞく工房」の試用版です。


試用版ですので10個までしか相続関係説明図が作れないなどの制限がありますが、自分の相続手続きのために説明図を作りたい場合にはこれで十分です。

そうぞく工房の試用版のダウンロードページはこちらです。

ダウンロードしたファイルを解凍し、「Setup_trial_3.2.0」をダブルクリックしてインストールをします。インストール時に設定の変更は特に必要ないので、そのまま完了していけば大丈夫です。

インストールが終わったらそうぞく工房を早速起動します。新規作成か、既存の図を開くか聞かれますので新規作成をクリックして開始します。

新規作成続いて、相続関係説明図の様式について聞かれますので、横書きとA4縦を指定してOKボタンをクリックします。

説明図の様式

他の様式でも問題無く使える相続関係説明図を作ることができます。しかし司法書士は横書きのA4縦で作成することが多いため、この様式に合わせた方が法務局も見やすい説明図とすることができます。

様式が決まると、中心人物である被相続人(亡くなった人)の情報入力をします。


被相続人の情報①が被相続人となっていることを確認します。

②と③に亡くなった方の氏名を入力していきます。④ではクリックして性別を選択します。

⑤の生年月日は入力ボタンを押すことで年月日を入力することができます。

⑥の死亡をチェックすることで⑦の死亡年月日が入力できるようになりますので、生年月日と同じように年月日を入力します。

被相続人については⑧の住所と⑨の本籍地を入力していきます。他の欄は空欄で大丈夫です。

これらの入力する情報は戸籍謄本や住民票の除票といった書類に載っています。まだ書類を取得していない方は「本籍地以外で戸籍を取る?4つの方法からベストな方法を教えます。」の記事を参考にして取得してくださいね。

⑩のOKボタンを押して被相続人の情報の入力が終わると次のような画面になります。


被相続人まで自動的に被相続人が配置されています。続いて相続人となる人の情報も入力していきましょう。画面左の方にある追加のアイコンをクリックします。


相続人の入力画面今度は被相続人ではないので、一番上はその他の関係者となります。他の部分の入力方法は被相続人の時とほとんど同じです。相続人は本籍地は入力しなくて大丈夫です。

OKを押すと、今入力したのがどういう関係者なのかの入力画面が出てきます。


配偶者の入力妻の情報を入力するときは、①の配偶者(夫・妻)を選択し、②の選択をクリックして「誰の配偶者なのか」を選択します。③の続柄を選択すれば、続柄表記が自動的に反映されます。④のOKをクリックすれば完了です。

子の入力についても同じようにできます。例として、2人の子供がいたが長男は不幸にも先に亡くなっていたケースとして入力してみます。追加アイコンをクリックして長男の情報を入力してみましょう。

亡くなった長男の情報亡くなっている場合は、被相続人と同じように死亡にチェックを入れて年月日を入力します。


先に亡くなっている方は相続人とならないので、住所の入力も必要ありません。

子の続柄の入力

子の関係入力もだいたい見たままのフィーリングで入力ができます。①で子を選択し、②で父親と母親を選択します。③で続柄を選べば自動的に続柄表記に反映されます。今回はわかりやすく長男と選択していますが、子を選択しても大丈夫です。④では実子と養子の別を選択することもできます。終わったら⑤のOKボタンを押しましょう。

続いて二男も入力してみます。

二男の情報配偶者とおんなじように入力します。子供が何人いても同じです。関係入力も長男のときと同じですね。


途中経過右側のプレビューもだいぶ相続関係説明図っぽくなってきました。相続人を全員入力したら左側の人物一覧から①被相続人を選択して、②相続アイコンをクリックします。


相続人の決定この画面で相続設定ボタンをクリックすると、


法定相続分が自動的に反映自動的に相続人の情報が入力されました。相続放棄をしていたり、遺産分割協議で異なる相続分を決めたりしていなければこのままOKボタンを押せば大丈夫です。

もし、変更がある場合には書き換えてからOKボタンを押しましょう。


相続関係説明図の完成これで相続人の情報も入力されました。あとは印刷をすれば完成です。印刷の設定も確認画面がでてきますが特に変更しないで大丈夫です。

実際に印刷してみると次のような感じになっています。


相続関係説明図の完成版簡単な入力で綺麗な相続関係説明図が完成しました!冒頭や末尾の形式もソフトが自動的に作ってくれました。

まとめ

相続関係説明図は、不動産の相続登記申請をするときに戸籍謄本等を返してもらうために必要です。返してもらう必要が無ければ作らなくても平気です。

相続関係説明図を作る方法は色々とありますが、自分で簡単に作るのであれば無料で試用版ソフトを使うが一番簡単です。テンプレートは探すだけで手間がかかってしまいます。

相続関係説明図の形式はソフトが自動的に整えてくれるので、必要な情報を一つずつ入力してあげれば説明図は完成です。

必要な情報が分からない場合には、戸籍謄本等の書類を先に集めましょう。


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